ホリデーシーズン、人に合わせすぎて疲れていませんか？

こんにちは。
バンクーバーもすっかり寒くなってきました。
街中クリスマスの飾りつけでいっぱいですね。
皆さんは、いかがお過ごしですか？

ホリデーシーズンに向けて、
パーティーや家族との集まりが憂うつだなぁ
という方もいらっしゃるかもしれません。
今日は、そんな方へのメッセージです。

「いい人」でいることに、疲れていませんか？

会社のホリデーパーティーや、
義理の家族の家でのクリスマスディナーに行くのが憂うつで、

パーティーの最中は孤立を感じ、

同僚や家族や親戚が集まって、にぎやかなのに、
居たたまれない気分になる。

親戚の失礼な言葉に、
「何でそんなこと言えるんだろう！？」
「信じられない！」
と思っても、
グッと飲み込んで、笑ってやり過ごす。

本当は思うことがあるけど、
会話に入っていけない。

話せそうなこともあるけど、
「なんて思われるかな」と気になって引っ込める。

みんなが私の知らない昔のテレビ番組や
スポーツの話題で盛り上がっていて、
自分だけそこになじめていないような気がして、
孤独感の深い穴に落ちていく…。

帰り道、どっと疲れて、
身近な人に八つ当たりしたり、

家に帰ってからも、
孤独感から抜け出せなくて、何もしたくなくなったり、
逆に一人ぐるぐる反省会をしすぎて眠れなくなる…。

そんな自分にまた落ち込む…。

これ全部私も経験しています。

これは「Fawnフォーン反応（迎合反応）」

フォーン反応とは、
相手に合わせすぎて、
自分の本当の気持ちを
押し殺してしまうこと。

子どもの頃、
「いい子でいなきゃ」
「嫌われたくない」
「怒らせちゃいけない」
そうやって自分を守ってきた。

その守り方が、
今も続いているのです。

でも、
この自分を守るためにやってきたはずの防衛反応には、
本来の自分がわからなくなってしまう、
という代償があります。

でも、大人になった今は？

もう、そうやって守る必要はないんです。

自分の気持ちを言ったからって、
見捨てられるわけじゃない。

違う意見を言ったからって、
関係が壊れるわけじゃない。

選択肢は、あります。

私たちには選択肢がある

ホリデーディナーのテーブルで。
心の中では言いたい言葉がある。

「もう、いい加減にして！」
「そんなこと言うなんて、ひどい！」

そう叫びたい気持ち。
まずは、それを感じていいんです。
心の中で、思いっきり。

そして次に、
実際に言える言葉を探します。

「ちょっと、その話題は苦手なんです」
「今日はその話はやめておきます」
「私は違う意見なんですが、…。」

言っても、
言わなくても、
いい。

大切なのは、
「選べる」ということ。

自分で選んでいる、という感覚。

それだけで、
心はずいぶん楽になります。

言わない選択をしたとしても、
それは我慢ではありません。
「今は言わないでおこう」というあなたの選択。

そして、
信頼できる人には、
あとで本音を話せばいいんです。
「あの時、本当はこう思ってたんだよね。」

無意識の反応から、意識的な選択へ

Fawnフォーン反応（迎合反応）は、
無意識に起こります。

でも、カウンセリングを通して、
自分のパターンに気づいて、
からだの感覚を感じて、
言葉を練習していくと、
「選べる自分」になれます。

波風を立てずにその場をやり過ごすこともできるし、
必要な時には自分の気持ちを伝えることもできる。
どちらも、あなたの選択。

それが、本当の意味での
「ありのままの自分」です。

身体からのアプローチ

先日、
私が尊敬するトラウマセラピーの専門家、Dr. Arielle Schwartz（アリエル・シュワルツ博士）に直接質問する機会に恵まれました。
ホリデーパーティーで緊張してしまう時、身体からのアプローチでおすすめの方法を聞きました。

アリエル先生はこんなアドバイスをくれました：
「まずは『選択肢がある』と思い出すこと。
人との集まりでは、『こうしなきゃ』という義務感を感じやすいもの。
でも、どんな状況でも『trapped（閉じ込められた）』と感じた瞬間、
神経系はそれを脅威として感じ取ります。
すると不安の悪循環が始まってしまうんです。」

パーティーの前に、グラウンディング
「パーティーに行く前に、グラウンディングをしてみて。
自分の軸、自分の領域にいる感覚を感じましょう。
そして、
何について話すか、
いつ帰るか、
それらは、すべて自分で選べる、
ということを覚えていてください。」

グラウンディングの例

グラウンディングとは、Grounding、文字通り「地面に根を下ろす」ように、
今・ここに意識を戻し、
自分の身体感覚とつながる方法です。

足裏を感じる
立っている時、座っている時に、足の裏が床や地面に触れている感覚を感じる

深呼吸

自分の背骨を感じる
背骨を曲げたりのばしたりして、自分の中心を感じます

5-4-3-2-1テクニック
5つ見えるもの
4つ触れるもの
3つ聞こえる音
2つの香り
1つの味
と、順番に五感で感じていきます。

30分ごとに自分の軸を確認
「30分くらいして、自分の軸がなくなってきたような気がしたら、
それは2分間外に出るか、トイレに行くサイン。
そこで自分に問いかけます。
『軸を取り戻して、まだパーティーにいられる？
それとも、もう帰る時間？』
顔を出すだけで十分、ということを忘れないで。
私たちは社交の場で、自分にたくさんのプレッシャーをかけすぎていますから。」